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クレヨンしんちゃん ハイグレ魔王とシモベたちの逆襲! 第1話


毎度ありがとうございます。ぬ。です
ハイグレクエストの最終話の投稿が9月なので実質半年ぶりのSS投稿になります
というか今年初の投稿ですね…

予告編の投稿の反響の大きさに嬉しさ反面ビックリしております
本当にありがたいとです…少しでも期待に応えられるように頑張ります!

また、今回は原作SSでは初めて連載形式で投稿させていただこうと思っています

そのなかで、一つご注意が……ひろしが主人公のため勘の良い方は察していると思いますが【男性のハイグレ】の描写が濃く書かれる場面が一部に出てきます(もちろん全体を通せば女の子もいっぱい出てきます)
早速第1話も【男性注意】です。苦手な方はをお気をつけください
たぶん映画の男のハイグレに抵抗がない方は大丈夫なレベルだとは思います。たぶん……

なにはともあれ良かったらお読みください( ・`ω・´)





 帰宅ラッシュで混み合う電車。冷房の良く効いた車内は薄着の乗客で溢れていた。下着が透けそうなブラウス、ノースリーブのシャツ、ミニスカートのワンピース、半袖のワイシャツにネクタイ……よりどりみどりの光景だったが、今のひろしには全て物足りなかった。1年前に目にした光景。その絶景には程遠い。あの日の春日部駅前は色とりどりのハイグレ人間で埋め尽くされていた。服なんていう邪魔なものは脱ぎ捨て、ハイグレ水着のみを着てハイグレ魔王へと忠誠を誓う忠実なしもべであるハイグレ人間。ひろしは目を閉じて懐かしむ。そして悔しさと憎悪の感情が沸き上がるのを必死に抑え込んだ。

「あの時ハイグレ魔王様が勝利していれば今頃俺は……」

 誰にも聞こえないボリュームでポツリと呟いた。
 電車は春日部駅へと到着した。ホームへと降り立ち家路を急ぐ。駅前は夕方の6時を過ぎているというのにむせ返るような暑さだった。夏休み前の平日ということもあって人も疎らだ。盛大なハイグレコールの代わりにセミがひっきりなしに鳴き続けている。

 ひろしの記憶の中にある駅前の非日常的な光景は厳密にはこの場所ではない。もう一つの地球、つまりパラレルワールドで見たものである。息子のしんのすけが金色のアクション仮面カードを駄菓子屋で引き当てたことがきっかけで時空を超えたことは、野原一家とアクション仮面たちだけの秘密だった。1年の時が経とうとしている今でも夢だったのではないかと思う時がある。しかし、今でもアクション仮面はしんのすけに時々プレゼントを送ってくるし、パートナーのミミ子ちゃんとも連絡を取っている。それらはひろしの記憶が決して間違いではないことを意味していた。野原一家で、この地球で唯一ハイグレ人間となったことも含めて。

 赤い屋根の一軒家。あと32年ローンが残っていることを除けば小さいながらも自慢のマイホームだ。門柱には『野原ひろし・みさえ・しんのすけ・ひまわり・シロ』と愛する家族の名前が刻まれた表札が掲げられている。北春日部博士の車によって破壊された塀も向こう側の地球での出来事だったから、こちらの家はもちろん無傷だった。

「ただいま〜」

 玄関で靴を脱いでいると夕食の匂いが漂っている。今夜は大好物のカレーのようだ。

「おかえりなさい」

 迎えてくれるのは愛する妻のみさえ。怒ると怖くてズボラで尻がでかいが中々の美人だと我ながら思う。

「お夕飯出来てるけどお風呂にする?」
「まずは飯にしようかな」

 カバンをみさえに渡してリビングへと向かう。すでに食卓の上には3人分の食事がテーブルの上に並んでいた。
「父ちゃんおかえり〜」
「たい!」
 椅子に座っているしんのすけと、ひまわりが元気良く手を振る。しんのすけは5歳で、ひまわりはまだ0歳だ。
「ただいま。こら、しんのすけスプーンを振る回すんじゃない」
「パパの言う通りお行儀が悪いわよ。あなたの分もすぐに用意するわね」
 ひろしにではなく、みさえに怒られてしんのすけはやっとスプーンを下ろした。

 ひまわりのお兄ちゃんであるしんのすけこそ、去年の夏にもう一つの地球へと連れて行かれる原因を作った他ならぬアクション戦士だ。今でもなんでコイツだったのかという疑問は解決していない。

「あなたビールは?」
「今日はいいや」

 カレーライスの準備を進めながらみさえが聞いた。

「あら珍しいわね」
「ちょっと仕事が残っててね。風呂に入ったら書斎に行くよ」
「あまり無理はしないでね」
「わかってるよ」
 日常の会話をしているうちに、大盛りのカレーが食卓に運ばれてくる。
「うまそ〜。いただきま〜す!」
 子どものようにスプーンを握る。
「あ、そういえば今日あなた宛に荷物が届いてたけど仕事で使うの?」
「ん? そうだな。これから使うやつだな」
 少し間を置いて答えると、ひろしはスプーンを口へと運んだ。




 時刻は23時。家族は全員寝静まった。満を持して小包へと手をかける。興奮して鼻息が荒くなるのを抑えながら、ゆっくり包装紙を開けていく。小包は厳重に幾重にも紙が巻かれていた。

「へへ……ついに買っちまったぜ……」

 包みの中からは水色の女性用のハイレグワンピースの水着が姿を現した。薄手の生地は伸縮性がある柔らかい生地で、両手で肩紐をつまんで掲げてみると、サイズよりもとても小さく感じだ。これが体に合わせて伸びてピッチリフィットすると考えるだけで胸が高鳴った。パジャマはもちろん、パンツも全て脱ぎ捨てる。
「これでハイグレ人間に戻れるぜ……」
 ゴクリと大きく生唾を飲み込んでから、まずは右足を水着に通す。ハイグレ光線を打たれた時は、自動で着せ替えられたから最初から慣れない作業だ。
 両足を通し終えると、水着を胸元まで引き上げる。行き場を失ったマンモスが股布からポロンとはみ出て顔を出してしまった。
「ハイグレ魔王様が男性だったからハイグレはこんなことにはならなかったのか」
 ハイグレ人間時代に支配者だった男の配慮に感動しながら、自由奔放に動き回るマンモスをVラインの内側へと納める。ハイレグ水着に女性には想定されていない形の膨らみがピッチリと浮かび上がった。ハイグレ人間のときのゆったりとした丘とは別物だった。肩紐をかけるのも一苦労だった。女性とは違い胸元は平たく容易だったが、肩幅が広いため無理やり腕を通す。右肩を通すと陰茎も再び顔を出した。ポジションを修正して左肩を通すとまたマンモスが顔を出した。マンモスの両耳も股布からはみ出している。

「やっぱり魔王様から頂いたものとは似ても似つかねえな」

 丁寧に男のシンボルを布で包むと、肩紐のほつれとお尻の食い込みを直す。大変な重労働を終えて、ひとつ大きく息を吐いた。満を持して全身鏡に視線を移した。そこには完璧ではなかったが、限りなくハイグレ人間に近い自分が立っていた。研究所で転向した時に鏡で自分の姿を確認できなかったのが悔やまれる。ハイグレ人間でいた間は当たり前のように捧げていたハイグレポーズ。転向が不完全な時はとてつもない屈辱だったはイグレポーズが人間に戻されてから完璧な状態で再び行うことがこんなにも困難だったとは思わなかった。半年以上溜まったフラストレーションからか既にひろしの両足はガニ股に開いていた。

「いくぞ……ハ……ハイグレッ」

 水着から伝わる懐かしい感触と刺激。待ち焦がれていた念願の瞬間だった。だけどまだ少し照れ臭い。鏡の向こうの自分を見ると腕を腰の切れ込みまで引き上げて股間を突き出していた。再び腕を股間に当てて腰を落とす。
「ハイグレッ」
 落としきった瞬間に素早く引き上げる。動きと一緒に大きな声を出したいが、そこはグッと堪えた。アクション仮面が余計なことをしなければ、こんなにコソコソすることもなく、堂々と永遠に享受できたはずだった。

「ハイグレッハイグレッハイグレッ」

 回数を繰り返していくうちに徐々に体が勘を取り戻していく。まるで研究所でハイグレ人間へと転向していく過程を再び味わっているようだった。

「だあああああああああ!」
 研究所で家族と一緒に逃げる途中、ひろしはハイグレ光線に背中から射抜かれた。全身の自由を奪われ、体の外だけでなく、内側から作り変えられていくように感じた。靴も靴下もなくなり裸足で床に着地してからも、体の動きはハイグレ星人側に完全に支配されていた。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
 なんとか動きを止めようと抵抗してもハイグレ姿になった体は言うことを聞いてくれない。愛する妻子の目の前で晒す醜態を少しでも隠したくてしゃがみ込みたかった。しかし、そんな思いとは裏腹にひろしは鋭く切れ上がったハイグレ水着によって強調された自分の半裸を妻と子ともにハイグレポーズに乗せて見せつけるしかなかった。やがて2人は桜リリ子によって隠し部屋の中へと連れて行かれてしまった。強制的にハイグレポーズを行いながら見送ったひろしは、北春日部博士がハイグレ人間へと変わり果てる光景を目の当たりにした。ハイグレ魔王も警戒する超大物科学者は、リリ子とみさえとしんのすえの3人を守るために隠し部屋の通路に立ちはだかった。そしてハイグレ魔王の光線によって一瞬でハイグレ姿へと変貌した。でっぷりとした体型にぴったりの大きさのハイグレ姿になった北春日部博士も他のハイグレ人間同様に粛々とハイグレポーズを開始した。博士の姿を見届けリリ子が閉めると、雨のように飛んでいたハイグレ光線がピタリと止んだ。広い北春日部秘密研究所の中は転向中のハイグレ人間たちによる「ハイグレ」と叫ぶ声だけが響いていた。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
 ひろしも例外ではなく必死に動き叫び続ける。少しづつ体に自由が戻ってきた。ハイグレを止めることは出来ないが、スピードや勢いなどのコントロールはある程度可能になっていた。同時にハイグレへの嫌悪間も若干だが確実に薄らいでいった。ハイグレへの抵抗がなくなるということはハイグレ人間になる、つまりハイグレ星人のしもべになることに等しかった。そうだとわかっていても、体と同様に頭の中もハイグレ光線の侵攻が広がっていった。
「ハイグレェッ! ハイグレェッ! ハイグレェッ! ハイグレェッ!」
 ひろしの頭の中にハイグレ人間の価値観が洪水のように流れ込んでくる。それらは人間だった頃の固定概念を全て押し流して次々と書き換えていった。
 ハイグレを嫌がるのは女性用水着だから。ハイグレ水着に女性用も男性用も存在しない。ハイグレ人間に与えられる唯一の正装である。
 ハイグレは動きが恥ずかしい。ハイグレはハイグレ人間がハイグレ魔王様に忠誠を誓う由緒正しいポーズである。
 ハイグレ人間になりたくない。ハイグレ人間はハイグレ魔王様やハイグレ星人様のしもべであり、それ以上以下でもない素晴らしい存在である。
 ハイグレ魔王のしもべになんてなりたくない。ハイグレ魔王様は宇宙を統べる支配者であり、科学力で劣る地球人が従うのは当然である。
 俺は……お前はハイグレ人間である。
 俺はハイグレ人間。お前はハイグレ魔王様のしもべである。
 俺はハイグレ魔王様のしもべ。

「ハイグレェッ! ハイグレェッ! ハイグレェッ! ハイグレェ〜ッ!!」
 心身の隅々までハイグレ光線の効力を受け入れたひろしは、自由を取り戻した体で思い切りハイグレポーズを行った。
「ハイグレェッ! ハイグレェッ! ハイグレェッ! ハイグレェッ!」
 自らの意思でハイグレポーズを行うひろしは、閉ざされた扉の向こう側のことを考えることはなかった。ハイグレ人間はただハイグレ星人の命令に従っていればいい。逃げた妻と息子もいずれは必ずハイグレ人間になるはずだ。ひろしはそう信じて疑わなかった。家族の絆なんて容易く捩じ切られてしまう。ハイグレ魔王の力はそれだけ強力であり、決して逆らえない。ハイグレ人間はその圧倒的な力の前にひれ伏したのだ。ひろしも例外なくハイグレの前に屈服した。


つづく
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非公開コメント

更新お疲れ様です!
1話の時点で圧倒されました!
続きも楽しみにしてます!

楽しみ

楽しみが増えました!生きる活力になってます!

No title

予告編からの間髪入れない更新に、些か驚いております。
それはともあれ、中身! ハイグレに憧れを抱く者の心をくすぐる内容ですねぇ~。
わざわざ通販でハイレグ水着を買ってまで夜な夜な独りでハイグレの感触を楽しむ、いい趣味じゃないですかー。
着替える際の四苦八苦ぶりもリアリティに溢れていてとても興奮しました。
つい最近同じ「着替えの実況」という文章を公表していただけに参考になります。
これからひろしの行動はどのようにエスカレートしていくのか、本当にハイグレ人間に戻れる日はやってくるのか、続きを楽しみに待っていますね♪

No title

ひろしがクレしん世界で唯一ハイグレ人間になった事はたまに話題にあがってましたがついにそれを題材にした小説とは
最初はやはり少しの気恥ずかしさもどんどん大胆になっていくひろし、しかし大胆になればなるほど見つかるリスクも
この自分以外ハイグレ経験者がいない世界でどうなるか、先が読めない楽しさがありますね

Re

>マサクニさん
コメントありがとうございます
気に入っていただけて嬉しいです!
最後まで楽しんで頂けるよう頑張ります(`・ω・´)

Re: 楽しみ

>ひでゆきさん
コメントありがとうございます
自分が書いたものが誰かの楽しみになっていると思うと本望です
まさにWin-Win(古)の関係ですね
第2話も活力になれる内容にできるよう頑張ります!

Re

>牙蓮さん
コメントありがとうございます
まさか予告があんなに盛り上がるとは思っていなかったもので…実は投稿日を早めたのはここだけの話です(何
ハイグレに憧れを抱く者……映画の後日の世界でもそんな人物がいたら……
元ハイグレ人間ならその想いは我々の世界よりも強いかもしれません
「着替えの実況」とはFEの小説のシーンですかね…?あれは良い物でした(*´Д`*)まさか同じ内容をヒロシで書いてますとはあの時はいろんな意味で言えませんでしたね…
精力的にSSを量産されてる牙蓮さんをリスペクトして頑張ります(`・ω・´)

Re

>akarikuさん
ひろしが地球で唯一の元ハイグレ人間というのは結構魅力的なシチュなのではないかと思ってます
オリキャラで女の子を同じ境遇にさせても十分その魅力は維持できるのではないかなと
誰にも話せない、話しても信じてもらえないし共感を得られない記憶…苦悩…最後にすがる存在とは…
想像するだけでゾクゾクしますね(鬼畜)

お疲れ様です

ひろしがハイグレ人間に転向する描写で、自分がされてるみたいでとても興奮しました。洗脳完了してから先輩ハイグレ人間のまつざか先生の言いなりになって嬉々として命令に従い、正気に戻るまでの場面は多分ないとは思いますが。なんにせよ続きが楽しみです。頑張ってください。

Re: お疲れ様です

>ハイグレ人間紫さん
コメントありがとうございます
つたない文章ではありますが楽しんで頂けたようで良かったです
既に話の構想はある程度固まっていますので、どんな展開になるのか楽しみにお待ち頂ければと思います
2話以降もぜひお付き合いを宜しくお願いします!
プロフィール

ぬ。

Author:ぬ。
本家でもちょっとだけ活動させて頂いてました。初のブログですが色々とチャレンジしていきたいと思いますのでよろしくお願いします。ハイグレ、ハイグレ、ときどきアップル。あと野球。

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