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ハイグレクエスト 第9話

毎度ありがとうございます。ぬ。です

今日は4月4日ということでして
一部界隈では女の子の日と男の子の日のあいだにある日ということで「オカマの日」だなんて呼ばれているらしいですね
オカマの日ということは、我々の教祖様であるハイグレ魔王様の日ということですよね
つまり今日はハイグレ魔王様の日といっても過言ではない!(過言

そんなわけでハイグレクエスト第9話どうぞー(´・ω・`)(雑





「い、嫌だあ!」
 飛び跳ねるように上体を起こしてルルは目を覚ました。冷や汗をビッショリとかいて、呼吸も荒れて心臓がバクバクと鳴り響いている。手で額の汗を拭って、やっと自分がベッドの上にいることに気づいた。真っ白なシーツもかけられている。

「良かったぁ。リンちゃ〜ん、ルルちゃんが目を覚ましたよ〜」

 ベッドの脇では、レナが小さな椅子にちょこんと座ってルルを見ていた。
「勇者……レナ……」

「どうしたの改まっちゃって。ほら、きっと色々あったから疲れてたんだよ。まだ起きない方がいいよ」

 レナに促されてルルは再び仰向けになった。派手にはだけたシーツをそっとかけてくれる。

「ふう……」

 レナの声を聞いて少し落ち着いた。大きく深呼吸を数回繰り返す。

「ありがと――」
「やっと起きたわね! 心配ばかりかけるんだからアンタは!」

 ドカンと扉が壊れないか心配になる勢いで開くと、リンが部屋に突入してくる。

「うう……」

「まだ回復してないの!? エレスもう1枚濡れタオル持ってきて!!」

「……うるさい」

 ルルはよく回らない頭から言葉を短く絞り出す。

「はあ!? 人が下手に出てたら調子に乗って! 誰が倒れたアンタをそこに……あ、ちょっとレナ、放しなさいよ! まだ言いたいことが」
「じゃ、じゃあ私たちは大広間にいるから。ルルちゃんも元気になったら来てね」

 レナはがっりちとリンをホールドして部屋から出て行った。遠ざかるリンのわめき声を聞きながら、ルルは少しずつ夢と現実を整理していく。その為にまず、やらねばならない事がある。
 むくりと起き上がり、服の胸元を開く。ぷるんと柔らかい乳房が顔を出した。ツンツンと突いてみたり、軽く揉んでみる。

「ハイグレは着てないんだよなあ……う〜む……ん?」
 視線を感じて扉を見ると、エレスがタオルを持ったまま固まっていた。

「あっ、ちが……これはその夢が……」
「わ、わたし何も見ていませんから!」
 力強く扉は閉められ、エレスの走り去る足音だけが空しく聞こえた。

「あ〜! どいつもこいつも!!」

 ルルはベッドから跳ね起きる。エレスを追いかけようと靴を履いていると、ベッドの下へと転がっていたハイグレ銃を見つけた。カロラから回収した本物のハイグレ光線を放てる銃。

「これがあればハイグレを着れる……?」
 ルルの股間がムズムズと疼く。夢の中で感じた刺激が鮮明に蘇ってきた。同時にハラマキレディースの命令も頭の中で大きくなっていく。
 気づいた時には既に銃を手に取っていた。

「ハイグレ人間に戻らないと……」

 銃口を額へと当てる。

「やっぱりハイグレは忘れないや……カロラの気持ちが今ならわかる……ごめん……レナ……リン……ボクを倒し……て……うあ……」

 ピンク色に染まった部屋に、銃が転がる無機質な音が空しく響いた。

「あはっハイグレェッ」









 大広間では勇者一行が出発の準備をしていた。
「もうすぐ夜が明けるわよ。ルルのやつ結局起きてこなかったわね」
 リンが杖を磨きながらぼやく。

「ルルは周りに結構気を使うタイプだからね。疲れが出たんだよ」
 どこからか見つけてきた分厚い本を読みながらソニアが言う。
「それどういう意味よ」
「まあまあ。でもそろそろ起こしに行った方がいいかな?」
 磨いたばかりの杖から黒煙が上がるのを見たレナが慌ててなだめる。

「その必要はないよ」

 ペタペタと石畳の廊下の奥からルルが歩いてやってきた。しっかり服を着て、支度も整っている。

「元気になったみたいだね。良かった」

 レナはぴょんぴょんと跳び跳ねる。

「少し早いけれど出発しましょうか。エレス、セシル様にご挨拶をしたいんだけど」
 エレスはこくりと頷くと姿を消した。
 数分後、セシルを連れてエレスは戻ってきた。

「皆さん、おはようございます。今からなら夜明け前にはスノー神殿へ到着できると思います。どうぞお気をつけて」

 夜明け前にもかかわらず、セシルは昼間と変わらず神々しいオーラを纏わせていた。

「ありがとうございます。ほら、名残惜しいのはわかったから、レナもソニアもはやく外に出なさいよ」
 リンが2人の背中を叩いて出口へと促す。
「え、一緒に行かないの?」
「ちょっと3人で作戦会議よ」
 レナは不満そうだったが、ソニアに手を引かれ神殿の外へと出て行った。


 勇者たち2人が外へと出て、静まり返る大広間。

「さあ、これで正体を表せるでしょう?」
 第一声を放ったのはリンだった。
「ずっと怪しいとは思っていたんだけどね、まさか本当に洗脳されてただなんてね」

 リンの言葉を受けて、ルルは観念したように服を脱いで緑色のハイレグ水着1枚になった。

「いかにも。ボクはハイグレ魔王様のしもべであり、ハラマキレディー様とTバック男爵様のスパイさ」
 仁王立ちから、ゆっくりと腰を落としてガニ股になる。

「ハイグレェッハイグレェッハイグレェッ」

 ハイグレポーズをする際のだらしなく緩みきった顔からは洗脳前のルルの面影を感じ取ることはできなかった。

「あなたがこれまで勇者の仲間として尽くしてきた事は認めます。しかし、今のあなたを放っておく事はできません。この世界が平和を取り戻すまで神殿の地下牢で眠っていただきます」
「フフフ……」
 セシルの言葉を聞いてルルは不敵に笑う。

「もう遅いですよ。この世界は間も無くハイグレ魔王様のものになるんです。間もなくハラマキレディー様がここへとやってきます。みんなすぐにハイグレ人間にして頂けますよ」

 ルルの手にはカロラから奪ったハイグレ銃が握られていた。

「だったら、アンタをぶっ飛ばして、そのハラマキレディーってやつも消し炭にしてやればいいだけじゃない」
 リンの杖からメラメラと青い炎が燃え上がった。

「ボクのことはともかく、ハラマキレディー様への暴言は許さないよ」
 ハイグレ銃からピンク色の光線が1発放たれる。

「はっ!」
 分厚いシールドが展開され、光線をシャットアウトした。
「エレス、あなたは勇者様のサポートをお願いします!」
「は、はい!」
「頼みましたよ」
 次の瞬間エレスの姿が消えた。無人となったスペースにハイグレ光線が通過する。

「惜しかったなあ」

 指をパチンと鳴らして、ニヤニヤと笑うルル。ハイグレ銃を握り、まっすぐ伸ばした腕はゆっくりと照準をリンへと移動させた。

「さあリン……大人しくハイグレを着るんだ」

 銃を向けられたリンは、怯むことなく毅然と変わり果てた姿のルルを見つめている。召喚士のトレードマークの装束は剥ぎ取られ、緑色のハイレグ水着を着せられたルル。リンの右手には杖がしっかりと握られていた。銃口が赤くなったら躊躇なく返り討ちにする。引き金に触れている人差し指が僅かに動いた。リンと同時にセシルも反応する。

 戦闘が始まろうとした瞬間、神殿が唸りをあげながら激しく揺れた。3人揃ってバランスを崩して床に倒れこんでしまう。外からも僅かに爆発音のような音が数回聞こえる。

「これは……」
「まさかルルが?」
 揺れが納まって体勢を整えると3人は再び睨み合あった。

「まさか。ボクじゃないよ。この街にハラマキレディー様が到着されたらしい。結界が破られるのも時間の問題だよ」
 余裕の笑みを浮かべながらルルが言う。それから再びハイグレ銃を持った腕をまっすぐリンへと向けた。

「セシル様、ここは私に任せて結界の修復に向かってください」
「いえ、私もここで……くっ」
 再び轟音と共に神殿が揺れる。
「私なら大丈夫です!」
「わかりました。すぐに戻ります」
 言い終えると同時にセシルの姿は見えなくなった。
「なるほど。エレスのテレポートが上手い理由がわかったよ」
 広い聖堂に2人きり。銃と杖を向けあったままリンとルルが対峙する。
「わからないわね」
 リンがボソリと言う。
「簡単じゃないか。エレスは――」
「あんたが洗脳されたタイミングがわからないって言ってんの!」
 巨大な火の球をルルへと放つ。
「ああ、そっちか。もっと簡単なことだよ。スノー神殿で落ち合った時にボクは既に学園でハイグレ人間になっていたんだ。ハラマキレディー様に記憶と身体を魔法で調整されていてボクも気づいていなかったけどね」
 火球はリンの顔の右スレスレを猛スピードで通過し壁へとぶつかって消えた。
「それをこのタイミングで思い出したって?」
「うん。厳密にはカロラから回収したこの銃を見ていたら思い出したんだけどね」
 お返しにとルルはハイグレ光線を1発放つ。
「自分で自分を撃ったってわけね。それなら入り口で確認してもわからないはずだわ」
 光線はリンの左頬スレスレを通過し壁へとぶつかって消えた。

「やっと自分の使命を果たせる。ついでに決勝での借りも返してあげるよ。さあ勝負だ中等科チャンピオン」
「またその話……高等科未満の召喚士は聖霊との契約が学則で禁止されてるんだから、実質あんたの勝ちだって何度言ったら……」
「それを言ったらリンだって試合用の杖だったからお互い様だろって何回も言ったじゃないか!」
 ルルの顔から笑顔が消える。
「ボクはまだリンに勝ったことがない。もちろん強さも認めてるつもりだ。でも今日は勝たせてもらうよ」
「私だって負けるつもりはないわよ! って……アンタ……それ……」
 リンは当然現れた子どもを見て声を震わせる。
「そう、精霊だよ。月の神殿で契約したんだ。今、リンが使っている杖も実戦用だし、やっと本気で戦えるね」
 ルルの言葉を聞いてリンの杖を握る力が強くなる。月の神殿の精霊というとノクスしかいない。そして、そのノクスが着ているのは……。
「はいぐれっはいぐれっはいぐれっはいぐれっ」
 紺色のハイレグ水着を着た少女は幼く細い体を大きく動かしてハイグレポーズを行った。



 ガシャンと無機質な音をたててハイグレ銃が床に落ちる。
「あはっ……ハイグレェッ、ハイグレェッ、ハイグレェッ、ハイグレェッ」
 緑色のハイグレ人間に戻ったルルは、失っていた時間を取り戻すかのようにハイグレを貪っていく。

「ハイグレェッ、ハイグレェッ、ハイグレェッ、ハイグレェッ……ふう……さて、と」

 一通り堪能すると、ルルは足元に転がるハイグレ銃を拾い上げた。屈んだ時に体に食い込むハイグレの刺激も心地よい。
 恍惚とした顔でたっぷりと銃を眺めてから、ルルは呪文を唱える。
 彼女の前に1人の少女が現れた。小柄で華奢な体を1枚の薄い紺色の布が覆っている。
 ノクスは不機嫌そうに契約主のルルを見上げる。

「ハイグレ人間とは契約できない」

 小さな声で、しっかりと告げる。

「サーラの時もそう。この世界を壊そうとする存在に味方する人間との契約は強制解除……ひゃう!?」

 ノクスが話し終える前にルルはハイグレ光線銃の引き金を引いた。一切ためらうことなく自分を信じて契約してくれた少女へとハイグレ光線を打ち込んだ。
「そんな小さな事はハイグレ魔王様には関係ないよ」
 銃を降ろしたルルが笑った。

「はいぐれっはいぐれっはいぐれっはいぐれっ」
 紺色のハイグレ姿になったノクスは、無表情のままハイグレを繰り返す。光線を打たれる前と変わらない無表情のまま淡々とハイグレを刻んでいる。

「はいぐれっはいぐれっはいぐれっはいぐれっ。思想の浄化が完了。今後ノクスはハイグレ魔王様のしもべとして、魔王様のご命令を最優先事項として行動する。はいぐれ、はいぐれ、はいぐれ」

 ポーカーフェイスのままハイグレ魔王への絶対服従を宣言するノクス。世界最強の精霊はハイグレ光線によってあっさりと洗脳されてしまった。

「よし。それじゃあ早速だけど、神殿の奥にいるハイグレ魔王様に抵抗する反乱因子を倒しに行こう」

「はいぐれ、はいぐれ。ルルと一緒に勇者を倒す。全ては偉大なるハイグレ魔王様のために」

 ハイグレ魔王のしもべたちは小さな寝室を後にした。







「と、いうわけで。ノクスはボクの手によって既にハイグレ魔王様のしもべさ」
「ノクスはハイグレ魔王様に忠誠を誓った忠実なしもべ。はいぐれっはいぐれっ」
 無表情のままノクスはリンを見上げて宣言した。

「洗脳されてるとはいえ、サラッととんでもないことしてくれたわね……」
「さあ正々堂々と勝負だ!」
 言葉と同時にルルがハイグレ光線を放つ。
「いやいやいや、圧倒的に私の方が不利なんだけど!!」
 ツッコミを放ちながらも、リンもシールドと火の渦を生み出して応戦した。







 最初の爆発が起きた時、レナたちは神殿の入り口にいた。迫ってきた大きなピンク色の光が上空で四散した。
「神殿に張られたセシル様の結界です」
 花火のように散る光を見上げる2人にエレスが言う。
「でも敵の攻撃の威力も凄い。セシル様の結界でも長くは持たなそう」
 厳しい表情でソニアは空を見続ける。

「私、リンちゃんとルルちゃんにも伝えて……え?」
 神殿の中へと戻ろうとしたレナの腕をソニアが掴んだ。
「どうしたのソニアちゃん?」
 質問にソニアは答えない。けれど掴んだ手も決して離そうとしない。

「はやく教えないと2人が……」
「エレス、お願い」

 頷いたエレスは、余っていたレナのもう片方の手を握る。両手でしっかりと、冷たくなった小さな勇者の手のひらを包み込む。

「ちょっと……まだ中に2人が残ってるんだよ!?」
 暴れるレナをお供2人がなんとか抑え込む。

「エレス、ちょっと高等部の図書室に寄ってもらえる? 魔王を倒すのに必要な本があるんだ」
「はい。わかりました」

 レナが喚き叫ぶ中、2人は淡々と今後の打ち合わせを進めていく。
「その本を手に入れたらスノー神殿に向かいます。ルーナ様が待っているはずです」
「わかった。それなら急がないと!」

 エレスが目を閉じる。ぎゅっと強くレナの手を握りしめる。

「いっけえ!」

「リンちゃん、ルルちゃあああああん」
「テレポートッ!」

 3人の姿は神殿の前から消えた。それからすぐに神殿内の轟音もピタリと止んだ。

つづく
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感想

ルルが洗脳されていたなんて!
次回が気になります。頑張って下さい

No title

何をご謙遜を...っ(;つД`)僕は香取...じゃなくて、ぬ。さんの小説を読んでハイグレ小説を書いてみたいな、って思ったんです!でも、書いてみたは良いものの、難しいのなんのって...改めてぬ。さんの凄さを再確認しましたよ。

ーそうですね。未熟な文章で、読み返して嫌になる時も、時もというかいつもですが、初投稿、初完結出来るよう頑張ります!ぬ。さん、これからも頑張って下さい!アドバイスありがとうございました!

Re: 感想

>ハイグレ人間Rさん
コメントありがとうございます
まさかのハイグレ人間だったルルさんの今後の活躍にご期待ください!

Re

>ぬ。さんファン1号及びハイグレ小説デビューの新人さん
コメントありがとうございます
自分が原動力となれたなら、こんな光栄なことはありません
初投稿、初完結へのチャレンジ応援しています
こちらこそありがとうございます!ぬ。も頑張ります(`・ω・´)
プロフィール

ぬ。

Author:ぬ。
本家でもちょっとだけ活動させて頂いてました。初のブログですが色々とチャレンジしていきたいと思いますのでよろしくお願いします。ハイグレ、ハイグレ、ときどきアップル。

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