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クレヨンしんちゃん ハイグレ魔王とシモベたちの逆襲! 第3話


毎度ありがとうございます。ぬ。です
シモベ達の逆襲の2話をお読みいただきありがとうございます

内容が内容なので毎度ビビりながらの投稿でございます
先日、ROMさんから頂いたコメントは記事の関係上泣く泣く爆破してしまったのですが、とても勇気付けられました
改めましてコメントありがとうございました

今回も1人でも多くの方に読んでいただけたら嬉しいです

それでは第3話、どうぞ!( ・`ω・´)






 研究所で逃げ惑い激しい抵抗を繰り広げたハイグレ人間たちは、まつざか先生による統率のとれたハイグレポーズを続けていた。
 ハラマキレディースの会話を聞き、ひろしはすぐに息子のしんのすけが逃げたと察した。しんのすけ以外の子どもたちは立派なハイグレ人間になったというのに……。しかも他の子どもたちは母親も既に転校済みだ。自分の妻は未だに無駄な抵抗を続けている。隣の園長先生は奥さんである副園長先生もハイグレ人間になっていて夫婦揃ってハイグレ人間に生まれ変わったというのに……。なんて羨ましいんだ。博士も沈痛な面持ちだった。これまでの行いを反省しているのだろう。この世界の人間ではないひろしたちを巻き込み、しんのすけをこんな目に合わせていそもそもの現況が博士なので同情は出来かねた。かといって未だに無駄な抵抗を続け逃げ隠れている3人への怒りも湧いてくる。自分たちが必死に許しを請い謝罪して、ハイグレ人間として服従する許しを乞うていた頃、奴らは逃げる作戦をずっと練っていたのだから。妻と息子であっても、信頼していた助手であっても怒りの感情を止めることは出来なかった。憤りを押さえつけてくれたのは、ハイグレ星人への忠誠心だった。こんなにもつまらない気持ちはハイグレ魔王には関係ないことだ。最下層のしもべに過ぎない自分たちは大人しく支配者の命令に従っていればいい。
 しもべたちは、アクション・ストーンを追って研究所を後にするハラマキレディースをハイグレポーズで見送った。例え一瞬たりとも姿を見てもらえなくても、与えられた命令を遂行する姿こそ忠誠を誓った奴隷に相応しい。真のしもべになろうとするハイグレ人間たちの中で、まつざか先生だけが笑顔だった。





 体がだいぶ火照ってきた。ひろしはハイグレを止める。目を開けると研究所ではなく書斎の天井が広がっている。

「ああ……俺たちのせいでハイグレ魔王様は負けちまったんだな……。ハイグレェ……」
 虚しいハイグレポーズをする姿は研究所の姿とは打って変わって哀愁に満ちていた。

 あれから残されたハイグレ人間たちはハイグレ魔王の勝利を願って懸命なハイグレを捧げていた。しかしハイグレ人間たちの願いは届かなかった。




 夕方を迎えた頃、ハイグレ人間たちの体に異変が起き始める。だんだん呼吸が苦しくなってくる。腕も重くなってきてハイグレを続けることが苦痛になってきた。そのとき、研究員の1人が悲鳴をあげて床へと崩れ落ちた。研究所内がざわつく中、周りのハイグレ人間たちが慌てて駆け寄る。

「おい、しっかりしろ!」
「うう……ハイグレ魔王様ぁ……」
 うわ言のように繰り返す女のハイグレ人間は男性のハイグレ人間に抱き起こされる。
「ハイグレ……魔王様に……栄光あれぇ……」
 弱々しく呟くと、彼女の着ているハイグレがパァっと光って、転向前に身につけていた白衣姿へと戻った。突然の出来事に研究所内は大混乱に陥った。

「どういうことだこれは……!?」
「私たちも人間に戻っちゃうの!?」
「私はずっとハイグレ人間でいるわ!!」
 うろたえるハイグレ人間たちは、弱る体に鞭を打ってハイグレを再開する。
「ハイグレ魔王様ぁ……どうか負けないでください……ハイグレ、ハイグレェ……」
「俺はハイグレ人間にして頂いて人生が変わったんだ。一生ハイグレ魔王様のために働く! ハイグレェッ!!」

 しかし、彼らの想いも虚しくハイグレ人間たちは次々と倒れ、汗のたっぷり染み込んだハイグレを失っていった。
 混乱は粛々とハイグレを繰り返していたひろしたちのもとへも忍び寄っていた。
「ハイグレェ……うっ」
 ペースメーカーのまつざか先生のハイグレが止まってしまった。リーダーの声を失い、みんなのハイグレが乱れる。
「まつざか先生、大丈夫……?」
 隣のよしなが先生が心配して声をかける。
「だ、大丈夫に決まってるでしょう。それより自分の心配をしたらどうなのよしなが先生? 私が疲れてるのはあなたのハイグレが下手くそだからよ」
「ご、ごめんなさい……ハイグレッハイグレッ」
 悪態をつくも、まつざか先生は元のペースに戻ることはできなかった。集団の中で初の脱落者となり、真っ赤なハイグレからTシャツにハーフパンツの見慣れた姿へと戻った
 これには研究員たちも動揺した。まつざか先生はこの研究所へハラマキレディースを導いたカリスマ的存在だった。彼女を失ったことでハイグレ人間たちの統率が乱れ始める。


「ハイグレ魔王様が、ピンチなのかも」
「私たち負けちゃうの……?」
 子どもたちにも不安が広がっている。ひろしはどうにかこの空気を変えなければと回らない頭をフル回転させた。いくら脳みそを絞っても名案は浮かんでこない。自分の無力さに打ちひしがれていると、隣の北春日部博士が研究所の中央へと歩み出た。


「諸君! ハイグレ魔王様は決して負けない!」
 でっぷりとした体にぴっちりとハイグレを貼り付けながら叫ぶ。
「ワシらは偉大なるハイグレ魔王様へ忠誠を誓ったハイグレ人間じゃ。ワシらしもべたちが信じず誰が信じるんじゃ!」
 博士の演説に刺激を受けたのか、よしなが先生も隣に並ぶ。
「そうよ! まつざか先生だって、スパイとしてここまで頑張ったのに……きっと無念だったはずよ! あの方にハイグレ人間になるチャンスを頂いた私たちがしっかりしないと!」

「「ハイグレッハイグレッハイグレッハイグレッ」」
 2人は息のあったハイグレポーズを始めた。呼応するように全員がハイグレポーズを再開した。

「「「「ハイグレッハイグレッハイグレッハイグレッ」」」」

 研究所内が再び一体となったハイグレポーズに満たされた。ひろしのハイグレ人間としての記憶はここで途絶えた。

つづく


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非公開コメント

ありがとうございます!

楽しみにしていました!
ハイグレ魔王が敗れた。。
さぁ、ここからですよね!!
今からワクワクがとまりません!

更新ありがとうございます!
今回で原作でのひろし視点でのエピソードは終了ですね!
これから先はぬ。先生の完全オリジナル世界になりますのでどのようなエピソードになるか楽しみです!

No title

ハイグレ人間にならない為の抵抗は数あれど、未洗脳者に戻らない為の抵抗ってのは新しいですね
個人的に今まで洗脳解除は全員同時ぐらいにしか考えてなかったので目から鱗です

Re: ありがとうございます!

>ひでさん
コメントありがとうございます
ハイグレ魔王が未登場で敗北というのも珍しい展開だなと染み染み思いながら書いていました
原作のテンプレートに沿うのか、それとも逸れるのか、それとも
きっと原作ファンには楽しいになっていくと思っています
そのワクワクに応えられるように頑張ります!

Re:

>マサクニさん
コメントありがとうございます
先生はやはり照れてしまうのでぬ。でお願いします(*´Д`*)(何
さて、一応回想編が終了したわけですが、今後もメインキャラは基本的にひろしで進んでいきます
着用派の方も一緒に楽しめるというテーマも維持していく予定です
最終的には性別関係なく全員ハイグレ人間にしてしまうことが目標ですけどね!(`・ω・´)(何

Re:

>akarikuさん
コメントありがとうございます
ハイグレ人間になるときに抵抗して、人間に戻るときにそれ以上の抵抗をする。とっても無様ですね(*´Д`*)
原作で洗脳解除されているのはまつざか先生のみなので解除のタイミングは不明なんですよね。正直なところ俺も恐らく同時だとは思うのですが…こんな展開も面白いかなと思って書いてみました。
細かいシチュも見逃さない…さすがakarikuさんですね(`・ω・´)

No title

ほぅ、なるほど! 頂上での戦いの最中にこんなやり取りがあったとは。
私個人が抱いていた見解もぬ。さんやakarikuさんと同じように、ハイグレ洗脳はハイグレ魔王様が地球撤退を決めた折に自ら解いたものであるのだから粛々と、一斉に執り行われたのだと思ってました。
ですが途中で第二形態へ変身した事を考えると、一瞬で剣を溶かす程のエネルギーを体表に纏っていたのですから魔力の流れが変わったとかありそうですよねー。
そしてアクションビームのコラボレーションによって更に魔力が削られた、と……。
臨場感あって物語としても面白いですし、細かな所まで想像力豊かな原作if作家ぬ。さんに「あっぱれ」ですね♪

Re

>牙蓮さん
コメントありがとうございます
研究所のシーンは回想ではありますが、かなり時間をかけて作り込みました
パッと全員が元の姿に戻ったのか、じわじわと洗脳解除が進んだのか…臼井先生のみが知る設定ではありますが、最後までハイグレ人間を弄ぶ感じが良いかなと思って書いてみました
ハイグレ魔王様の魔力の消耗がハイグレ人間の洗脳具合に影響を与えたというのは面白いですね…!
牙蓮さんの妄想を掻き立てる考察にもアッパレです(*´Д`*)
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Author:ぬ。
本家でもちょっとだけ活動させて頂いてました。初のブログですが色々とチャレンジしていきたいと思いますのでよろしくお願いします。ハイグレ、ハイグレ、ときどきアップル。あと野球。

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